環境技術情報

人工島で太陽熱発電

地球の七割を占めている海。広大な海と太陽を利用した発電所の計画が進んでいる。洋上に太陽のエネルギーを利用した大規模な発電所を作ろうという計画は世界では複数あるようだ。洋上では複雑な追跡システムを使わなくても、太陽の動きに合わせてプラットフォーム全体を動かし、発電効率を最大化できるからだという。特にスイスのSwiss Center for Electronics and Microtechnology社は、海に浮かぶ大型の「人工島」に直径5kmもの巨大な太陽熱発電所を建設しようという計画であり、現実にUAEに直径500mのプロトタイプの実験施設を建設、さまざまなテストを開始しようとしている。デモプラントを実際に建設し、実証実験を開始している例はそれほど多くないので注目されている。計画通り進むなら、ソーラーアイランドは、2012年ころから現実の事業化を開始したいようで、太陽の熱で水蒸気を作り発電するという仕組みで、直径5kmのシステムで1GWの発電所が運用できるということである。しかし、波などの陸上にはない可変要素によって、太陽光を正確に追跡できなくなる恐れや、発電した電力をいかにして陸地に送るかなどという、技術的な課題は多いが、島型施設は、海に囲まれた国家日本に於いては有力な電力供給方法になる可能性を秘めている。


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