環境技術情報

塩水や排水からリチウムを採取する技術

ノートPCや将来の電気自動車などのバッテリーの原料としてリチウムの需要が高まる中、塩水や排水からリチウムを採取する技術が注目されている。地熱発電所や海水からのリチウムの採取は代表的な例である。地熱発電所は大量の水を使う。たとえ高濃度でなくとも、一定量の鉱物成分を含む水が大量にあれば、資源の良好な採取源になる可能性があるそうだ。さらに、二酸化ケイ素が豊富な火山岩類がある地熱発電所で生み出される温水は、高濃度のリチウムを含んでいることも実際にあり得るという。
 また、逆浸透という手法を利用して、溶液中の二酸化ケイ素を濃縮することに成功しているという情報もあり、このプロセスを利用すれば、地熱電力のコストを大幅に削減できる。さらに、逆浸透を使ってリチウムを始めとした様々な鉱物を経済的に濃縮できる可能性もある。また、海水からのリチウムの採取であるが、産業技術総合研究所四国センターでは、従来から海水からのリチウム採取技術の確立に向けて研究を進めており、多くの企業が同様の研究を続けている。


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